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2021年6月29日~7月7日開催のイベント
『元帝国軍人のおじさん(37歳)がサウナに目覚めたら人生もととのった話』のご紹介です。
すごいラノベっぽいタイトルだね
もうタイトルで全部説明しちゃってるしね!
後味スッキリの面白いお話だったよー
あらすじ
本作の主人公デリフォード。
彼には『星の島、イスタルシアへ行く』という幼き頃から抱き続ける夢があった。
団長と行動を共にしているのも、その夢を実現するため。
しかし彼には一つ気がかりなことがあった。
それは実家で暮らす妻と老いた両親のことだ。
家庭を持つ身で騎空士を続ける身勝手は十分承知している。
だが『諦めきれない夢』のため、『家庭と騎空士業を両立』させなくてはならない。
そんな思いから騎空団の仕事以外にも深夜の副業を始めて仕送り額を増やしたり、
歳に見合わない無理を重ねる日々が続けるが――
ある日、彼のもとに一通の封書が届く。
開封してみると、
そこには『要再検査』の文字が大きく書かれていた。
先日受けた健康診断の結果である。
確かに自身でも最近は体力や気力の衰えを感じていた。
しかし、検査結果という揺るぎようがない現実を前に、
37歳にもなった自分にはもう夢を見続ける事はできないんだなと、
すっかり意気消沈してしまう。
この物語は――
もはや体力も衰えた中年。
家族の為にも夢は諦めるべきなんだろうな…
よしっ!今日は気分転換で
『サウナ』へ行こう!!
という唐突な『団長の励ましから始まるストーリー』です
彼は無理やり連れて行かれたサウナを通して様々な人と邂逅します。
信念を貫く者、技量を磨く者、過去に悔ゆ者、贖う者、信じる者、全空の脅威に座する者。
そして繋ぐ者。
登場する人物たちの多彩な人生観に触れて
彼が人として成長していく姿を見ることができます。
ポップなタイトルと思いきや
意外と深いお話でした!
物語のテンポ | |
バカ | |
良い話 |
ルリアノートでいつでも見ることができます
第1話 そよ風の湯
気分転換にサウナへ誘われるデリフォード。
行き着く先はポート・ブリーズで評判の『そよ風の湯』と呼ばれる入浴施設でした。
イングヴェイとの出会い
そこで彼は一世を風靡した騎空団の元団長。
生ける伝説とも言われる騎空士「イングヴェイ」と出会い、
あるきっかけから二人は意気投合し、サウナで親睦を深めることになります。
デリフォードをサウナ初心者と見抜き、指南をするイングヴェイ。
サウナの基本は「サウナ」、「水風呂」、「外気浴」にあり、
この所作を3度繰り返すことで「ととのい」へ至れるのだという…。
新たな自分
デリフォードはサウナに触れることで、自らに新たな風が吹きはじめたのを感じていました。
その姿を見て、イングヴェイは一つのメモを渡しながらこう語るのです。
デリフォードよ、お前はまだサウナの入り口を覗いたに過ぎない。
真理に近づきたければ、これらの施設を巡ってみると良い。
『ととのい』って何だろうね?
それを知るのが
今回のお話の目的でもあるんだよー
- ととのい
- イングヴェイから渡されたメモ
第2話 バルツ健康センター
翌朝、デリフォードは普段より爽快に目が覚めたことを感じていました。
普段より幾分軽快に部屋を出ようとすると、自室のドアに挟まる手紙に気が付きます。
しばらくは討伐系の依頼は禁止
他のおすすめサウナを調査してきてよ!
グランくんやさしい!!
団長の計らいに感謝の言葉の述べ、
イングヴェイのメモにあった「バルツ健康センター」へと赴きます。
戦友との再会
バルツでは、薬湯や高濃度炭酸泉など新たに体験する温泉を堪能。
そして特産の赤熱鉱を使用した『赤熱鉱サウナ』を体験していると――
なんと、ジン、ソリッズ、オイゲンと再会することになります。
彼らはアウギュステの海でカツウォヌスを共に釣り上げた…いわば戦友ですね。
共に露天のサウナを堪能し、天然の水風呂へ行くことになるのですが…
ふんどし姿の彼らの事です
この後はもうおわかりですね…
ソイヤ!ソイヤ!ソイヤ!
ソイヤ!!
セイヤ!セイヤ!セイヤ!
セイヤ!!
ええっ!?
グランくん???
漢達の水風呂
やっぱりこの3人、水風呂という名の滝行を始めてしまいます。
唖然として彼らを見守るも――
『滝に打たれる漢達の姿』に魂を撃ち抜かれたデリフォードの肉体は、
自然とに水風呂へ飛び込んでいました。
ソイヤッ!ソイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!
漢達の若さの秘訣
滝行を終えたデリフォードは、老齢であるにも関わらず強く逞しく生きる彼らに問います。
『いつ迄も若々しく、健康でいられる秘訣はありますか』と。
笑いながら返ってきた彼らの言葉は、漢4人の話に花を咲かせ、
夜更けまで語り明かすには十分なものでした。
いつ死んでも良いように、悔いなく日々を生きること。
この言葉は深く、デリフォードの心に刺さるのです。
第3話 スパ・ザ・ブルー(前編)
次なるサウナは、アウギュステの『スパ・ザ・ブルー』
ここは男女が一緒に楽しめる上に宿泊もできる人気の施設で、
団長やルリア、ビィと待ち合わせをしていました。
居心地の悪さからすこし寄り道
カリオストロやイシュミールも合流しますが、
どうも若者向けの雰囲気に居心地が悪いデリフォード。
皆の飲み物購入を買って出ながらもサウナへ寄り道をしてしまいます。
アロマ立ち込めるサウナの中では、偶然にもヴェインとパーシヴァルと出会います。
何気ない雑談の中で、デリフォードは「37歳には見えない」と褒められ、
さらには「先輩」と呼ばれて舞い上がってしまいます。
実の兄のように頼りにしくれても良いぞ!
ヴェイン君!!
しかし、ヴェインが白竜騎士団の副団長という事実を知り一転。
分け隔てなく接するヴェインと、しがない中年である自分と比べ、
自分の情けなさを痛感しながら、団長達の元へ戻るのでした。
心のどこかで――、自分より若い者を軽んじてしまっていたのだろうな…。
相手が自分より若者というだけで
慢心するのは良くないな…うん
そうだぞオッサン!
店内アナウンスに現れたのは、施設内イベントの案内でした。
興味津々のデリフォードと団長一行は、会場のダマスカスサウナへ向かいます。
熱波師の猛攻
会場では、ヴェインとパーシヴァルがいて団長やルリアは再会に喜びます。
このイベントは、熱波を客に向かって扇ぐ専門家、熱波師の腕が大層良く、
ハマる客も多いそうで、連日大盛況なのだという。
しかし、このサウナは、ダマスカスを使用しておりどんな熱にも耐え、
相当な熱波が押し寄せてくる…と。
みんな負けるなっ!!
一緒に乗り切ろう!!
「イチ、ニー、サウ、ナー!!」
俺様の熱波に耐えきれなくなったら、ここから自由に逃げ出しなっ!
「ととのい」まで逃げちまっても責任は取らねえからなぁ!!
熱波師の煽りによりイベントが開始されました!
熱さのあまり途中で逃げる客も多い中、一行は覚悟を決めて挑みます。
久しぶりのアギエルバだー
セリフがちょっとギリギリ?
カリオストロは専用SDなんだよ!
とても可愛いですねー
第4話 スパ・ザ・ブルー(後編)
多くの客が逃げ出す中、最後まで熱波を耐えきったデリフォード達。
一人では成し得なかった達成感に包まれながら、共に耐え抜いた仲間へ感謝をします。
――思えば、団長の騎空団は凄い。
騎士団の団長や国の王族、十天衆に十二神将、果ては星晶獣まで…。
錚々たるメンバーの中、自分はいかに平凡な人間なのだろうか。
凡人の私では不相応かもしれない。
やはり団を離れるべきだろうか…
諦めるなよオッサン!
良いところあるぞ!
パーシヴァルの夢
リラックスルームで、ルナール、パーシヴァルと語らいます。
ルナールは自らの夢、「絵師になる」ため日々描き続けているという。
デリフォードは自分の夢はもう若い頃に諦めてしまったといいます。
私の夢は団長と同じ ”星の島、イスタルシアを目指す” というもの。
団長に感化されて、再燃したが正直このままで良いのかどうか…。
パーシヴァルも語ります。
『俺は理想の夢をつくる』という大きな夢がある。
それはとてつもなく大きな夢だが、必ず叶えられると信じている。
デリフォードよ、これから団長と共に叶えることはできないのか?
貴殿もひとりではないだろう?かけがえのない仲間がいるだろう?
そう励まされ、『こんな私でも、まだ出来ることがあるのかもしれないな…。』
と、大切なことに気付かされたのでした。
パー様かっこい…
仲間の大事さを教えてくれたね
キレイに終わると思ったか?
こいつを見てみな!
ウホホホホホホホホ
しっかりオチついてるー!
これ店員さんの
オススメドリンクなんだよー
そうそう!
このお話では浴衣キャラも見れるんだよ
みんなとっても可愛いね!
第5話 最果ての白銀
仲間がいる…大切なことに気付かされた。
今からでも遅くはない。私も団長と共に夢を追う騎空士になろう。
そう決心するデリフォードの元へ、一通の手紙が届きます。
それは妻からの妊娠報告でした。
妻の妊娠
急いで家に帰り喜びますが、両親からは騎空士を辞めて身を固めなさいと提言されます。
お前はイスタルシアを目指した兄とは違う…。
妻のため、子どものため…
デリフォードは悩むことなく騎空士を辞めて家族と共に暮すことを決心します。
ただ、団長への報告もあるから戻るのはすこし時間が――
妻と子のためならば…
悩める者
デリフォードが今後の行く末を思い悩むうち、
移動艇は目的地を遥か遠くに過ぎ、終点の辺境へと辿り着いてしまいます。
ここは極寒の地、ノース・ヴァスト。
僻地ゆえ定期艇の便も少ない、諦めて次の便までの時間を当てもなく歩き始め、
気づけば教会のような厳かな建物の前で足を止めていました。
そこで出会ったのはレナトゥス教の司祭アラナン。
彼が言うには、ここは「教会」ではなく、「神聖なサウナ」だといいます。
ここは、迷いや悩みを抱えたヤツが己と向き合う場所なのさ
こんなところでサウナ!?
かの者の懺悔
サウナに入ると、重い過去を持つザザ、バクラと出会います。
アラナンは、ここは己と向き合う場でもあると同時に、悩みを打ち明ける場だと説明し、
悩みはひとりで背負う必要はないと皆の悩みを聞き入れます。
さすが司祭さん!
私も悩み聞いてもらおうかなー
一段落付いたところで、水風呂の場所を伺うデリフォード。
アラナンは、真っ直ぐにある扉へ指を差しました。
――外である。
凍った湖を水風呂に見立てて、思いっきり飛び込む。
そしてそのまま外気浴、それがここのサウナのルーティン。
ここは己と向き合う場所、修行的な意味合いもある……と教えられるも、
外は極寒、吹雪が荒れ狂う銀世界でした。
目の前の物事から目をそらすな、これはアンタの抱いた悩みと同じだぜ
生死をかけた野営
猛吹雪の中、生命の危険を感じた皆は、岩陰に穴を掘り野営することにしました。
ザ・サンの力を借りて、何とか火を起こし暖を取るのも束の間。
燃やすものもなくなり、火の勢いが弱まってしまいます。
絶望し何か焚べるものを…と必死に探す一行。
目についたのは、彼らの腰に巻かれたものでした。
消えかけた命の灯が、再び灯るのならば安き代償だ…
サンさん可哀想…
こうして、アラナン、ザザ、バクラと共に生死の堺を乗り越え、
デリフォードは「自分の想い」を固めるのでした。
アラナン殿には参ったが、おかげで決心がついた
第6話 再訪、そよ風の湯
デリフォードは、妻、そして団長に今の自分の想いを伝える前に、
どうしても「ととのい」をしておきたいと、始まりの地『そよ風の湯』を再訪します。
旧友との再会
サウナでは、帝国兵士時代の旧友、ダリルとゼシードと再会します。
そこには若き戦士、アイルの姿も。
デリフォードは、サウナから出て水風呂を通り過ぎるアイルに思わず
「一緒に水風呂に入ってくれ」と、声をかける。
理由はわからなかった。だが、見過ごせなかった…のだという。
彼は、かつてイングヴェイから教わったサウナの基本所作を共にやろうと願いでる。
嫌々ながらもアイルは、デリフォードの顔を立てて同行するのでした。
サウナの道中、「ジン、ソリッズ、オイゲン」
「パーシヴァル、ヴェイン」、「アラナン、ザザ、バクラ」と再会し、
アイルは、デリフォードの顔の広さに驚きをみせます。
傍から見たら冴えないオッサンだもんね!
アイルから「ととのい」とは何かを問われるも、
デリフォードは、アイルへ説明することができなかった。
しかし、今までの自分とは違う何かを感じていたのでした。
私にもまだわからない…、だが今日はととのいに至れそうな気がする
だから最後まで私を信じてくれ!
師イングヴェイとの再会
3度目のサウナへ入ると、そこにはサウナの師イングヴェイが待っていた。
彼のメモから始まったサウナ巡りの旅、デリフォードは様々な経験を師に報告します。
するとイングヴェイは…
かつてのひよっこも今や導く立場だ。
そろそろアレに挑戦してみてもいいかもな。
神さえも狂う試練
連れてこられたのは、
神さえ狂うほどキンキンに冷えると言われる水風呂「神狂」でした。
十天衆が特注したその試練は、乗り越えた者を至高のととのいへ誘うという―。
そして、神狂の解放を告げる店員。
目に、耳に飛び込んできたのは、激しく湧き立つ異形の水面でした。
バイブラ――、泡の力で絶えず水流を起こし体温を根こそぎ奪う。
荒れ狂う海に飛び込むのと同義の水風呂に、十天衆のオクトーは躊躇いなく入浴していった。
デリフォードは「ととのい」の境地に至り、団長と妻に己の気持ちを伝えるため、
周囲の応援を一身に受けながらイングヴェイと共に神狂に挑むのでした。
もうわけがわからないよ…
今に始まったことじゃないんだよー…
エンディング
オクトーとの激戦を超え、神狂を耐えきったデリフォード。
皆から讃えられ、根性だけなら十天衆にも負けていないとシエテも称賛の言葉を贈るのでした。
ととのい
仲間の皆と最後外気浴を迎えます。
そこでデリフォードは、数々の試練想い返し己を解放することで、
ついに「ととのい」の境地へ至ることができたのです。
最中で己の存在意識へ入り込んだことにより、
自分がイスタルシアを目指す理由を思い出すことになります。
大きくなったら兄ちゃんの後を追いかけて
俺もイスタルシアに行ってやるんだ!!
お兄さんを目指していたんだね!
成し得た「ととのい」の境地。
――決してひとりの力ではない、皆がそばで応援してくれたから。
私はひとりではない…そう胸に刻むのでした。
決心
翌日、デリフォードは自分の家族に、
「兄との再会のため、イスタルシアを目指す」と己の夢を語ります。
――夢と家族の幸せ、どちらも諦めたくない
団長や仲間たちの協力も必要になるだろう。
妻や両親にも苦労をかけるだろう。
私がわがままを言っているのはわかっている、だが己の本心に嘘は付きたくない。
そう申し出たデリフォードの意向を汲み取り、妻はこう後を押します。
新しい夢を叶えてほしい、自分の夢を生きてほしい
わー、素敵な奥さん!!
一緒に、夢を叶えよう!
こうして、デリフォードは新たな夢に向かって走り出すのでした。
他の話への伏線
- デリフォードが幼少の頃にイスタルシアへ旅立った兄の存在
デリフォードが37歳であることから現在は50歳前後と推測
イスタルシアを目指していたので、もしかしたら主人公の父親との関わりが?
(参考:イングヴェイ55歳、ヴァルフリート45歳≒主人公の父親) - 家族を置いてイスタルシアを目指す父親の図や、
旅立った家族を求めて自分も後を追う姿はどこかで…。 - 『そよ風の湯』創設者は十天衆とゆかりのある者(神狂を特注で作らせた)
- イングヴェイにサウナを教えたのは『そよ風の湯』創設者
- 神さえも狂うほどの水風呂と名付けたのは、ただの比喩なのだろうか
- アラナンの肩と脇腹にある大きな傷
フェイトエピソードで負った傷は首だったような?
さらっと混ぜてくる情報が
今後どう関わってくるのか楽しみですね!
伏線・設定回収
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